2015年7月16日木曜日

住宅ローンを知ろう 1 : 金利はどうやって決まるのか

泣いても笑っても、着承の最終リミットが近づいてきました。
最初は5月中に着承するかどうかという感じだったので、大分引っ張ってしまいました。
今週中くらいには最終図面が出来上がってくる予定です。

さて、着承に前後して、どの住宅ローンを利用するかも決めなくてはなりません。
これから数回に分けて、自分の中での整理も兼ねて、
私が調べた限りのことを纏めてみたいと思います。
間違っている部分があれば、指摘して頂けると助かります。
コメントお待ちしております。


まず、住宅ローンの金利はどのように決定されるのかを確認しておきましょう。

一般的に、変動金利の場合は「短期プライムレートに連動」という条件に
なっていることが多いです(一部金融機関で例外あり)。
短期プライムレートというのは、銀行が財務状況の良い(倒産リスクの少ない)企業に
短期間(1年以内)での返済を条件に貸し出す場合の金利です。
銀行の融資金利というのは貸し出しのリスクが大きいほど高く設定されますので、
銀行が資金調達するコストに最低限の利益を乗せたものが短期プライムレートです。
資金調達コストというのは、一般の預金者から預金を集めるために支払う利息や、
他の金融機関からお金を借りてくる(インターバンク取引)ために支払う利息等です。
短期プライムレートは各銀行が自主的に決定するものですが、
他の銀行とかけ離れて高いと誰も借りてくれませんので、
市場原理が働くことで似たような金利になってきます。
ただし、実際の住宅ローン金利は、この短期プライムレートより低い水準に設定されています。
その理由は次回以降で。

対する固定金利ですが、ここでは全期間固定で現在最も有利なフラット35の金利について説明します。
フラット35は、借り手、すなわち我々のような家を建てる人間に対する融資を、
住宅金融支援機構が証券化(金融商品として投資家に販売)して資金を調達します。
金融商品なので、他の投資先よりも魅力が無ければ買ってもらえません。
価格決定時に住宅金融支援機構が参考としているのは、新発10年国債の利回りです。
これよりも投資先としての魅力が高くなるよう、金利を設定するわけです。
よって、国債の利回りが高くなるとフラット35の利率が高くなり、逆の場合は低くなります。

一応、国債と利回りについても説明しておきましょう。
国債というのは、後で額面の金額を返してもらうことを条件に、国にお金を貸すというものです。
貸した金額をそのまま返してもらっても単なるボランティアになってしまいますので、
返す際には金利を付けてもらいます。
単純化した例として、年利1%で額面100万円の10年国債ですと、
最終的には110万円にして返してもらえるわけですね。
ただし、国債というのは入札で販売されます。
額面100万円でも、95万円で買える可能性もあれば、105万円になる可能性もあるわけです。
国債の人気が高くなれば価格は上がり、人気が無くなれば価格が下がります。
先程の年利1%で額面100万円の10年国債を95万円で買えたなら、
1年あたりの利回りは(110万円-95万円)/(95万円×10年)=1.58%。
105万円で買ったなら、
1年あたりの利回りは(110万円-105万円)/(105万円×10年)=0.48%になります。

国債の人気が上がる→国債価格が上昇=利回りが低下→フラット35の金利も下がる
国債の人気が下がる→国債価格が下落=利回りが上昇→フラット35の金利も上がる
という関係が成り立っています。
ニュースで「国債価格が上昇」等のフレーズを聞かれたこともあるかと思いますが、
その裏でフラット35の金利も影響を受けているわけです。


【今回のまとめ】

変動金利は短期プライムレートに連動(一部例外あり)
短期プライムレートは銀行の資金調達コストによって決まる

固定金利(フラット35)は新発10年国債の利回りに連動

国債が人気になれば利回りは下がり、
国債の人気が無くなれば利回りは上がる


現在、住宅ローンは空前の低金利と言われています。
次回は、なぜそのような状況になっているのかについて書いてみたいと思います。



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